純愛 ・2007年8月18日公開・
理想の教育を目指して、満州に渡った小学校教諭の俊介と保健婦の愛は、太平洋戦争の終結を迎え、多くの開拓団民と一緒に中国に置き去りにされる。
結婚式の途中で爆撃に遭い、命からがら逃げてきたふたりは、山龍とその母が住む農村にたどり着く。
ふたりを日本人だと知った山龍は怒りをあらわにする。 俊介は、とっさに愛を姉だと偽る。
「殺して恨みを晴らそう」という村人たちに、山龍の母は、「私の夫は日本人兵に殺された。 泣きはらした私は目が見えなくなった。 日本人に恨みを一番持っている私だ。 でも、このふたりは軍人じゃない。許してあげよう」と、かばう。
ふたりの山龍家での生活が始まった。 村人から白い目で見られながら、山仕事と家事を手伝う俊介と愛。 日本人に憎悪をもっていた山龍も徐々に心を許し始める。
ある日、村で難産の出産がある。 助産婦の経験もある愛は、無事に子供を出産させ、村人から受け入れられるようになる。
山龍が愛に好意を寄せていることを感じた俊介は、冬を前に、日本に帰ることを愛に提案する。 二人は、山を降り、汽車に飛び乗るが、そこには抗日軍が銃を構えて乗っていた。身の危険を感じた俊介は、愛に危害が及ばぬように、愛の手を離す。 汽車から振り落とされた愛の耳に、銃声がひびく…。
気を失った愛を助けたのは山龍だった。 愛は悲しみを胸の奥にしまいこみ、山龍と母との3人の新しい生活を始めるが、その時、愛のおなかには俊介の血をうけつぐ新しい命が宿っていた。
ある日、山龍の家が盗賊に襲われる。 大怪我をさせられた山龍の母は、愛に「お腹の子が生き抜くことが何よりも大切だよ」と言い、愛に赤い布を渡す。 「私はこの服を着てこの村に嫁いできた。 愛が着たら、村一番の花嫁だよ」。 そう言い残すと、山龍の母は息を引き取った。 悲しい別れだった。
愛は、山龍の母の意図を汲み取り、墓前で初めて、山龍の母のことを「お母さん」と呼んだ。
山龍は、愛への想いを胸にしまい、「お腹の子供の父親にしてほしい」と告げる。 そして、愛は、中国の大地で、生まれてくる子供と共に生きる決心をする。
産まれてきた娘は、桂花と名づけられ、親子としての幸せな生活が始まる。
そして、3年の月日が流れたある日、愛と山龍と桂花の前に、思いもよらない出来事が・・・・。
監督:ジャン・チンミン
撮影:タテオカ サトル
美術:ウー・リージョン
録音:リー・シュエレイ
編集:リー・ファン
音楽:ウォン・ウィンツァン
二胡演奏:ジャー・パンファン
主題歌:『INORI』ATSUSHI(EXILE)
出演:小林桂子 YASUTAKA ポン・ボー チャン・シャオホワ 川津祐介 諏訪太朗 波岡一喜