NEXT―ネクスト― ・2008年4月26日公開・
■ 〈2分先〉の未来が見える男
クリス・ジョンソン(ニコラス・ケイジ)には、〈2分先〉の将来が見える。しかし、それはあくまで自分に直接関係のあることだけ。他人や、世界全体の未来を読むことはできない。
恵みとも呪いとも取れるその稀な才能を、彼は秘密として隠しながら生きることを余儀なくされている。そんなクリスにもってこいの職業が、ラスベガスのマジシャンだった。二流のショーは満場になることもないが、余分な金が必要ならば仕事の帰りにブラックジャックをやって稼げばいい。毎回、あまりにも都合良く勝ちすぎる彼に、カジノのセキュリティは怪しいと疑問を抱き始めているが、クリスはそれを知らない。
そんな彼の頭に、時々よぎる美しい女性(ジェシカ・ビール)の姿があった。あるダイナーに現れるその女性を、クリスは知らない。どうやって彼女と知り合いになればいいのかもわからない。しかし彼は、どうしても彼女に出会いたくて、満たされるかどうかわからない希望を抱きつつ、そのダイナーに通い詰め、昼間にマティーニを飲みながら彼女が現れるのを待っている。
ある夜、いつものようにギャンブルでひと稼ぎし、カジノの換金所で現金を受け取っていたクリスに、突然〈2分先〉の映像が見えた。今、換金所に歩み寄って来ようとしている男は銃で換金係を脅し、現金を奪って逃げて行こうとしているのだ。反射的に、暴力をもってその男を阻止するクリス。だが、ほかの人の目には、その「犯罪」はまだ起こっておらず、悪いのは一方的に男を攻撃したクリスということになる。モニターで事件を目撃したセキュリティはただちにクリスを捕まえるべくカジノフロアに向かう。
■ FBIの依頼
なんとか逃げ帰り、ひと安心していたクリスの家に、思わぬ訪問者が現れた。見るからにタフな女性、カリー・フェリス(ジュリアン・ムーア)は、FBI捜査官だが、さきほどクリスが犯した暴力沙汰で彼を追ってきたわけではない。核兵器を持つテロリストが、ロサンゼルスを爆破しようと企てていることをかぎつけたFBIは、その陰謀を阻止するべく、クリスの協力を得ようとしているのだ。しかし、テロ事件など他人事と考えるクリスには、いかに彼女に説得されても、そんな面倒なことに関わるつもりは毛頭ない。
折しも例のダイナーで、ついに夢の女性に出会い、知り合うことに成功するクリス。女性の名前はリズ、ネイティブアメリカンの子供たちを教える教師だった。クリスのことを変わった男だと感じつつも、不思議な信頼を覚えたリズは、彼と一緒の車でダイナーを去る。クリスを追いかけてカリーがダイナーに到着した時には、ふたりはすでに姿を消していた。
ラスベガスを後にしてまもなく、リズの中にもクリスに対する恋心が芽生える。理想の女性と愛し合う喜びに胸をときめかせるクリス。が、FBIはすぐにふたりの居場所をつきとめた。カリーはこっそりとリズに近づき、クリスが危険な男であると伝え、飲み物の中に薬を入れるように指示をする。意外なことを言われて大きなショックを受けながらも、リズは言われるままにオレンジジュースに薬を混ぜた。しかし、やはりクリスを愛する気持ちを失えないリズは、どたんばでFBIを裏切る。リズを巻き込みたくないクリスは、自分のもつ不思議な才能について告白した上で、いつか絶対にまた会うと約束し、彼女をひとりで逃がす。
■ 核テロリズムVS予知能力
ついに捕まえたクリスに、フェリスはテロリストの行動を読めと強引に迫る。「自分に直接関わりのない未来は読めない」というクリスの声にも、彼女は耳を貸そうとはしない。そんなクリスの頭に、突然、〈2分先〉の映像がよぎった。愛するリズが、テロリストたちの策略に使われたからだ。
もはやクリスにとって、これは他人事ではない。リズの命を救うために、クリスは必死で彼らの居場所を探そうとする。彼の頭に少しずつ浮かび上がるイメージをもとに、カリーが率いるFBIは、詳しい場所を特定しようと懸命に努力。そして彼らはロサンゼルスに向かった。クリスはリズを、そしてアメリカ国民を救うことができるだろうか?
原作:フィリップ・K・ディック
監督:リー・タマホリ
脚本/製作総指揮:ゲイリー・L・ゴールドマン
監督・脚本:キム・テシク
脚本:ジョナサン・ヘンズリー
製作:グラハム・キング/ノーマン・ゴライトリー
製作総指揮:ベンジャミン・ウェイスブレン
撮影監督:デヴィッド・タッターソル
音楽:マーク・アイシャム
美術監督:ウィリアム・サンデル
出演:ニコラス・ケイジ/ジュリアン・ムーア/ジェシカ・ビール/トーマス・クレッチマン/ピーター・フォーク