映画ブロイラー

6月 19, 2008

奇跡のシンフォニー ・2008年06月21日公開・

Filed under: 2008年06月21日公開作品, ドラマ, 洋画 — kuro @ 7:07 pm

きっと会える。この音の先に、愛が聞こえるから。
11年と16日…施設で育った孤独な少年。でも彼は信じていた。
この世界のどこかで、まだ見ぬ両親が待っていることを。

 エヴァン・テイラーは、ニューヨーク州ウォルデンの男子養護施設で育った11歳の少年。風の音からベッドがきしむ音まで、あらゆる音がメロディとして感じられるほど鋭い音感を備えた彼は、音楽を通じて、顔も名前も知らない両親と自分が結ばれていると固く信じている。そのせいで、施設の仲間に変人と呼ばれ、いじめにあうエヴァン。そんな彼の面接を受け持った児童福祉局の職員リチャードは、施設を出て養子になることをエヴァンにすすめるが、心の音で響きあっている家族が必ず迎えに来ると信じているエヴァンは、「ここを離れたくない。だって生まれて最初に来た場所から離れたら、パパとママが僕を探し出せなくなるから」と、涙を流すのだった。
 エヴァンの直感は正しかった。彼の音楽の才能は、それぞれクラシックとロックの分野で成功をおさめた両親から譲り受けたものだった。

 それは11年前の満月の夜。コンサートでニューヨークへやって来た新進のチェリストのライラとサンフランシスコ出身のロック・ミュージシャン、ルイスは、ワシントン広場を見下ろすビルの屋上で、運命の出会いを果たした。輝く月の光とストリート・ミュージシャンが奏でる「ムーンダンス」の曲に彩られ、ロマンティックな一夜を過ごす2人。だが、ステージ・パパとして権力を振るうライラの父トマスの介入によって、2人は連絡先を伝えあうこともできず、仲を引き裂かれてしまう。まもなく妊娠に気づいたライラは、父の反対を押し切ってシングル・マザーになることを決意するが、臨月で交通事故にあった彼女を待ち受けていたのは、お腹の子が助からなかったという哀しい知らせだった。それ以来、コンサート活動を退き、故郷のシカゴで傷心を癒す日々を送るライラ。一方、彼女を失ったことで、音楽への情熱も失ってしまったルイスは、兄たちと組んでいたバンドを脱退し、サンフランシスコに戻って金融ビジネスの世界に身を投じた。ライラとの愛の結晶である子供が、この世に存在していることも知らず……。

 ある晩、電線を伝う不思議な音に導かれて夜中に施設を抜け出したエヴァンは、親切な果実屋のトラックに拾われて、マンハッタンにやって来た。地下鉄、クラクション、信号、スチームなど、生まれて初めて体験する大都会の音の洪水に包まれて、エヴァンは大興奮。いつのまにか迷子になってしまった彼は、街角でギターを奏でていた少年のアーサーに誘われるまま、ストリート・パフォーマーの子供たちが共同で生活する廃墟の劇場へ足を踏み入れる。そこでエヴァンが出会ったのは、子供たちから「ウィザード」と呼ばれている元締めの男だった。元ストリート・ミュージシャンの彼にギターの天才ぶりを見出され、街角に立つようになるエヴァン。自分の演奏をたくさんの人に聞いてもらうことが、両親探しの近道だと信じる彼は、「オーガスト・ラッシュ」という芸名をもらい、懸命に演奏した。
 しかし、その日々は長くは続かなかった。エヴァンたちが寝泊りする劇場に、児童福祉局の手入れが入ったのだ。大あわてで地下鉄に逃げ込み、夜の闇の中にさまよい出たエヴァンは、ゴスペルの歌声に誘われて教会の中へ。そこで出会った聖歌隊の少女ホープの指導で、たちどころに楽譜の読み方をマスターする。そんな彼が、モーツァルトに優るとも劣らない作曲の天才であることに気づいた教会の牧師は、エヴァンをジュリアード音楽院に推薦。入学を許されたエヴァンは、正式に音楽を学ぶことになった。

 そのころ、死の床にある父親から、自分の子供が生きていると知らされたライラは、その子の行方を追い求めてニューヨークへやって来た。児童福祉局のリチャードの助けで、探していた子がエヴァンであると知るライラ。行方不明のエヴァンと会える日を信じてニューヨークに留まろうと決断した彼女は、自分の音楽がエヴァンの耳に届くことを願って、ニューヨーク・フィルと共演するコンサートのオファーを引き受けた。
 一方、ルイスの人生にも大きな変化が生じていた。自分がいまだにライラへの愛を断ち切れないでいることに気づいた彼は、その思いをラヴソングに託し、音楽の世界に復帰しようと決意。かつてのバンド仲間と共にニューヨークへやって来る。

 まだ見ぬ両親へ思いを込めて、ジュリアードで「オーガストのラプソディー」を作曲するエヴァン。彼の11年間の人生が集約されたその曲は、奇しくもライラが出演するのと同じセントラル・パークの野外コンサートで演奏されることになった。だが、そのリハーサル中に思わぬ邪魔が入る。金蔓のエヴァンの居所をつきとめたウィザードだ。父親だと名乗るウィザードの手で、無理矢理ストリートに連れ戻されたエヴァンは、永遠に両親と再会する機会を失ってしまったかのように見えたが……。ニューヨークの夜空に「オーガストのラプソディー」が鳴り響いたとき、思いがけない奇跡が起こる!
 
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監督:カーステン・シェリダン
製作:リチャード・バートン・ルイス
脚本・原案:ニック・キャッスル
脚本:ジェームズ・V・ハート
製作総指揮:ロバート・グリーンハット/ラルフ・カンプ/ライオネル・ウィグラム
撮影監督:ジョン・マジソン
美術監督:マイケル・ショウ
編集:ウィリアム・スタインカンプ
音楽:マーク・マンシーナ
テーマ音楽:ハンス・ジマー
音楽スーパーバイザー:ジェフリー・ポラック/ジュリア・マイケルズ/アナスターシャ・ブラウン
出演:フレディ・ハイモア/ジョナサン・リース=マイヤーズ/ケリー・ラッセル/テレンス・ハワード/ロビン・ウィリアムズ

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