映画ブロイラー

11月 21, 2008

青い鳥 ・2008年11月29日公開・

Filed under: 2008.11.29公開作品, ドラマ, 邦画 — hasegawa @ 7:13 pm

大人は、みんな、十四歳だった

東ヶ丘中学の新学期が始まった。
一見平穏で明るい生徒たちの登校風景。しかし前の学期、一人の男子生徒が起こした、いじめによる自殺未遂で校内は大きく揺れていた。
家がコンビニを経営する野口は、級友たちに「コンビニくん」とあだ名され、何人もの生徒から店の品を要求されては、彼らに渡していた。
そんな行為に耐え切れず自らの命を絶とうとした彼の遺書には「僕を殺した犯人です」と三人の名前が残されていたが、その名が表に出ることはなかった。
マスコミは騒ぎ、教師たちは「生徒指導」の強化で、その事態を乗り切ろうとした。結局、野口は転校。その家も店を閉めた。そして担任の教師高橋は重圧から逃げるように休職した。

新学期初日。そんな2年1組に一人の臨時教師が着任してくる。村内という男性教師の挨拶に、生徒たちは驚く。彼は極度の吃音だったのだ。やがて皆の驚きは笑いに変わっていった。
だがその笑いは村内のひと言で消える。「忘れるなんて、ひきょうだな」
そして彼は野口の机を教室に戻すことを命じ、誰もいないその席に声を掛けた。「野口君、おはよう」
凍りつく生徒たち。一刻も早く事件を「解決」にしようとする教師たちの「指導」で、ひたすら反省を作文にし、野口とのことを忘れようとしていた彼らは動揺し、反発する。
そんな生徒たちに構わず、村内は毎朝、あたかも彼らを挑発するかのように、無人の机に向かい声をかけるのだった。 ―「野口君、おはよう」―
その行為は、2年1組だけでなく、教師や保護者たちの間にも波紋を広げる。
だが、村内はそれをやめようとはしなかった。

そんな村内を見つめる一人の生徒、園部真一がいる。
園部は自分が級友にけしかけられ、一度だけ野口にポテトチップを頼んだことで、深く傷ついていた。遺書にあった「犯人」の名をめぐり不安と猜疑心に揺れ動く級友たちの中で、彼はそこにあるべき名前は自分だと、強く思い込んでいた。

村内が赴任して来て、ひと月。
ある出来事をきっかけに、園部は自分の思いを村内にぶつける。
野口がいつもおどけていたこと、頼まれることがむしろ嬉しそうで、必ず要求以上の品をもってきたこと。
けれどそんな野口が、本当は自分に助けを求めていたかもしれないこと。
訴える園部に、村内はその吃音を振り絞るように、静かに語り始める。

人が人に伝えようとする思い―。それを聞こうとする思い―。そして生きていく上で人が負うべき本当の責任―。
村内の言葉は、ひっかかり、つっかえ、しかしその分より深く、園部の心に突き刺さっていく。

そして、村内が2年1組を去る日が来る。
果たして、園部はじめ、生徒たちに、村内先生が残していったものとは……。
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監督:中西健二
出演:阿部寛/本郷奏多/伊藤歩/ほか

公式サイト

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