インランド・エンパイア ・2007年7月21日公開・
ハリウッド⇔ポーランド、現実⇔映画、そして、ウサギ人間たち。5つの世界が交差する
ハリウッド女優ニッキーは新作で再起を狙うが……。
ニッキー・グレース(ローラ・ダーン)は、夫で町の実力者ピオトルケ・クロール(ピーター・J・ルーカス)と豪邸に暮らしている。ある日、訪問者#1(グレイス・サブリスキー)から不気味な予言を聞き、追い返す。
キングスリー・スチュワート監督(ジェレミー・アイアンズ)は、助監督にフレディー・ハワード(ハリー・ディーン・スタントン)を雇い、ニッキーとデヴォン・バーク(ジャスティン・セロー)を主演に『暗い明日の空の上で』をクランクアップする。ところが、この映画はジプシーの民話を基にしたポーランド映画『47』のリメイクで、主演の二人が撮影中に殺されたので未完になったといういわく付きの企画であった。
マリリン・レヴィンズ(ダイアン・ラッド)の「セレブ・ショー」へ、ニッキーとデヴォンが出演する。マリリンからは二人の仲を疑われて、二人は鼻白むが、ニッキーとデヴォンは映画のストーリーとリンクするように、プライヴェートでも不倫をする。結果、ニッキーは現実と映画の区別が付かなくなっていく。
映画内映画『暗い明日の空の上で』のスーザンは、愛とトラブルに悩む。
夫がいるスーザン・ブルー(ローラ・ダーン)と、妻子がいるビリー・サイド(ジャスティン・セロー)は、陽の当たる庭やビリーの豪邸で逢引を重ねている。
ある夜、スーザンがビリーの家へ行くと、黒いドレスを着た妻ドリス・サイド(ジュリア・オーモンド)と息子がいて、ドリスは不倫を開き直るスーザンを叩き出す。
警察で、白いTシャツのドリスは、ハッチソン刑事(ロバート・チャールズ・ハンター)に、「知っている男をドライバーで殺す催眠術をかけられた」と訴えている。
50年代風の小さな一軒家で、スーザン(ローラ・ダーン)の妊娠を、ファントムというあだ名を持つ夫(ピーター・J・ルーカス)は喜ばず、産むことを許さない。
アパートメントの一室で、目や顔に痣を作ったスーザンが、眼鏡をかけたスーツの男Mr.K(エリック・クレイリー)に人生相談をしているようだ。夫は自分を酷く殴り、バルト地域の巡回サーカス団と一緒に東欧へ行ったという。
ハリウッド通りで、スーザンは顔なじみの娼婦たちと会う。しかし、スーザンは白いTシャツのドリスに腹をドライバーで刺され、3人のホームレスに看取られて死ぬ。
ニッキーが「ビリー」にかけた電話を、ウサギ人間ジャックが取るが……。
50年代風の部屋に3人のウサギ人間がいる。スージー(ナオミ・ワッツ)はアイロンをかけながら、ソファに座って何かを読んでいるジェーン(ローラ・エレナ・ハリング)や、ドアから外の世界へ行き来するジャック(スコット・コフィ)と何気ない会話をする。時々、観客とおぼしき笑い声が起こる。公開録音のテレビ番組なのかも知れない。
ロスト・ガールは、ニッキーと邂逅する。
ポーランドのロスト・ガール(カロリーナ・グルシュツカ)は、自分の部屋でテレビモニターに映る映像を泣きながら観ている。モニターにはウサギ人間たちや訪問者#1が映っている。
『暗い明日の空の上で』クランクアップ後のニッキー(ローラ・ダーン)が突然目の前に現れ、二人は抱擁するも、ニッキーはすぐに消えてしまう。
何かに気づいたロスト・ガールは部屋を飛び出し、辿り着いた部屋に居た男(ピーター・J・ルーカス)や少年と幸せそうに抱き合う。
映画内映画『47』でも、二人の女が愛とトラブルを抱えている。
ポーランドの豪華なアパートメントの一室で、夫(クシシュトフ・マイフシャク)が、黒い服を着た妻(カロリーナ・グルシュツカ)の浮気を疑い、責めている。夫は妻を酷く殴る。
別のアパートメントの部屋では、白い服を着た妻(カロリーナ・グルシカ)が、夫(クシシュトフ・マイフシャク)に「娘は絶対に渡さない」と訴えている。
雪の大通りをどこかへ急ぐ妻(カロリーナ・グルシュツカ)の前に、夫(クシシュトフ・マイフシャク)が現れる。夫は、「お前と一緒に居たことがある男がこの先で死んだ」と伝える。
監督・脚本・プロデューサー:デイヴィッド・リンチ
プロデュース:メアリー・スウィーニー
出演:ローラ・ダーン ジェレミー・アイアンズ ジャスティン・セロー ハリー・ディーン・スタントン カロリーナ・グルシカ