映画ブロイラー

8月 3, 2007

えんどう豆の花 ・2007年7月28日公開・

Filed under: 2007年07月28日公開作品, 邦画 — kuro @ 6:47 pm

沖縄を代表する音楽家・宮良長包の人物像に迫る

戦争によって宮良長包の世界はすべて消滅したかに見えた。しかし、長包メロディーは民衆の心の中に生きていた。長包の教育音楽と作曲活動から、長包の魅力的な人間像と当時の沖縄の世相も浮かび上がってくる。

大正10年、38歳の時、音楽教育にかける情熱と力量が認められて、沖縄県師範学校の音楽教師に迎えられる。そして、次々と斬新な作品を生み出していく。

長包はまた、教え子たちと一緒に、「音楽の民衆化、音楽の郷土化」を懐き、全県各地に音楽行脚を展開した。やがて長包メロディーは新時代の人々の愛唱歌となって沖縄中に広がった。しかし、時代は次第に暗黒に覆われるようになり、軍国主義の足音が近づいてきた。そんなときにも長包は、郷土音楽への信念を曲げることなく、この民謡調の作品を量産する。

戦後60年。幻の作品といわれた「嵐の曲」の楽譜も発見された。今、珠玉の長包メロディーを次の世代につなげていくことが求められている。

登野城(とのしろ)尋常小学校から師範学校へ

県師範学校を卒業した長包は、1907年(明治40年)に八重山島高等小学校(後の登野城尋常小学校)の訓導として赴任、音楽教育者としてスタートを切った。24歳の頃だった。

当時は標準語励行の時代。長包は、「最初のうちは方言混じりの普通語、方言ちゃんぽんの標準語でいいよ」と教えながらも、心温まる授業を繰り広げる。

1921年(大正10年)、38歳で沖縄県師範学校教諭心得となり、41歳で名曲「えんどうの花」を作曲した。

「えんどうの花の歌詞は、金城栄治先生が書かれました」

師範学校の教室で、生徒を前に長包が説明する。

「南国沖縄にしては珍しく、えんどうの花は純白で可憐な花だ。ふるさとの畑は、一面いっぱいえんどうの花が咲いている。夜は明けきらず、太陽もまだ顔を出してない、朝もやが低く立ちこめている。えんどうの白い花びらは玉のような朝露が残っていて、冷たい風に揺れている。まるで絵に描いたように、ふるさとの情景が浮かんでくる。一羽のつばめが飛んでいるのもいい。何とも言えず、郷愁を誘うものだ」

撮影は那覇西高校の音楽教室で行われ、池田演じる長包がピアノを弾きながら「えんどうの花」を歌う貴重なシーンとなっている。

(以上、2006年1月1日発行の八重山毎日新聞より抜粋)

監督:本永良夫
監修:宮城鷹夫 三木健
製作:與那良則 末吉真也
脚本:内間常喜、本永良夫
脚本協力:嶋津与志 野村 岳也
音楽監督:大山伸子
撮影監督:上地完道
主演:池田卓

公式サイト

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