映画ブロイラー

7月 31, 2007

陸に上った軍艦 ・2007年7月28日公開・

Filed under: 2007年07月28日公開作品, 邦画 — kuro @ 5:12 pm

太平洋戦争末期1944年3月28日、
当時松竹大船脚本部のシナリオライターだった
新藤兼人(32歳)のもとに召集令状が届いた―――――――

「ああ、シナリオがおしまいだ。なんにもしないうちに、鉄砲の弾に当たって死ぬのか‥‥。」

帝国海軍二等水兵として呉海兵団に入隊した新藤。彼には過酷な軍隊生活がまっていた。

「お前達はクズだ。兵隊ではない。クズを兵隊にしてやるんだ。」

それまで一人前の社会人として仕事をしてきた者たちが、 18歳の兵長にビンタをくらわされ、殴られる。
ある日、兵器庫から鉄兜が紛失する事件が起きた。犯人を探して果てしなく続く拷問。強要された兵士の自白で、事件はようやく、“解決”する。

そんな中、兵隊たちの唯一の楽しみは、一泊の入湯外出だった。新藤と、同じく二等水兵である森川は下宿へ向かう。

森川には愛する妻が待っていた。二人で部屋にこもったきりの森川と妻に、誰も声をかけられない。
新藤のやりきれない日々にも終わりが近づいていた。戦況が悪くなる中、空襲を予告するビラが舞い落ちてくる。

「宝塚のお嬢さん 盛装してお待ち下さい 八月十五日 正午訪問します」

迎えた8月15日正午、土嚢の裏で緊張しきっている兵士たちに不安がつのる。「もう12時はとうに過ぎたのに、どうしたんだ。」そこへ伝令が飛び込んできた‥‥。

原作・脚本・証言:新藤兼人
監督:山本保博
製作:平形則安
撮影(ドラマ・パート):林雅彦
撮影(ドキュメンタリー・パート):海老根務
音楽/沢渡一樹
配給/パンドラ  シネマ・ディスト
出演:蟹江一平 滝藤賢一 大地泰仁 加藤忍 二木てるみ 大竹しのぶ(語り)

公式サイト

ブラインドサイト ~小さな登山者たち~ ・2007年7月21日公開・

可能性は無限大。目の見えない子供たちがエベレストを目指す。

 世界中で熱い支持を受け、ベルリン映画祭をはじめ各国の
 映画祭で数々の観客賞を受賞。
 チャレンジすることの大切さを教えてくれる
 感動のドキュメンタリーが世界に先駆け日本で初公開

 悲しいことにチベットでは、盲目の人は前世の悪行が原因で悪魔に取り憑かれているという古くからの言い伝えがあり、盲人の多くはひどく差別的な扱いを受けてきた。そして盲目の子供たちは、親からも社会からも拒絶されるという悲しい現実に直面していた。そんな子供たちに救いの手を差し伸べたのは、自身も盲目のドイツ人教育者サブリエ・テンバーケン。チベットへの入国に難色を示していた中国政府当局の反対を押し切って単身チベットに渡った彼女はチベットで初の盲人のための学校を設立する。数年後、盲人として史上初めてエベレスト登頂に成功したアメリカ人登山家、エリック・ヴァイエンマイヤーに感銘を受けたサブリエと子供たちは、登山のワークショップを開いてもらう為に彼を学校へと招待する。そのことがきっかけで、やがてエリックは子供たちにエベレストの北側、標高7000メートルのラクパリを目指すことを提案する。子供たちのとてつもない挑戦が始まった。

 一歩ずつ大地を踏みしめる子供たちの姿が胸を打つ。
 葛藤と苦難を乗り越え、子供たちそして大人たちは何を得るのか?

 息をのむような絶景のヒマラヤ山脈を背景にした本作は、盲目の6人の少年少女が目標を達成するために精一杯の勇気を出し、チャレンジする姿を追った感動のドキュメンタリー。しかしながら、本作は“困難に立ち向かう勇気の物語”というステレオタイプの作品ではない。実は、一筋縄ではいかない複雑な要素が絡んで雪だるま式に文化的衝突の観察へと形を変えていく。過酷な状況の中で登山者たちの間に生じる身体的な違い、ヨーロッパ文化対アメリカ文化、教育者対スポーツマンなど、様々な衝突に着目しながら、シンプルかつ重要な「子供たちはなぜ登っているのか?」という疑問を浮き彫りにしていく。大人たちの価値基準での成功論、ヒーロー論、コミュニティー論に対して知的に一石を投じるのである。 その一方、カメラは全編にわたって子供たちの自然体なリアクションを引き出すことに見事に成功。何よりも暗闇の中で手を伸ばし、無限大の可能性に向かって一歩ずつ大地を踏みしめる小さな登山者たちの姿が、胸を打つ。

一通のメール

 前代未聞の登山隊の発足は、チベット初の盲人学校「Braille Without Borders(直訳:国境なき点字)」をラサに創立した盲目のドイツ人教育者、サブリエ・テンバーケンが、世界的に有名な盲目の登山家、エリック・ヴァイエンマイヤーに送った一通のメールから始まる。以前エリックの著書『全盲クライマー、エベレストに立つ(原題:TOUCH THE TOP OF THE WORLD)』を子供たちに読んで聞かせたことがあったサブリエは、2001年にエリックがエベレストを登頂したニュースを聞いて、是非彼に連絡をとってみようと思いたったのだった。
一通の手紙が、壮大な旅路、そしてこの映画へと続く導火線となった。

『ブラインドサイト』というタイトルにこめられた意味

 「『ブラインドサイト』というタイトルは、あえて「ブラインド(盲目)」というタイトルから背かず、面と向うべきだと思ったし、さらには映画同様に、ユニークな言葉を用いたいと考えていた。『ブラインドサイト』という言葉は、盲人たちが、読んで文字の如く、チベット社会から「見えない存在」のように扱われているという意味が込められている。造語だと思っていたら、調べてみると、医学用語として存在していた言葉だった。大脳皮質で起きている症状により、視覚障害を持つ人々は、知覚的な視力をもつ現象を指す。

blindsight・・・・・・・・・・ブラインドサイト

 「見える」「見えない」という視覚とは、別の側面を持つ視覚が存在していることを示している。それは主観的には外界を視覚的に認識(色や形やサイズなどの情報が視覚化されて意識に上がる状態)されていないものの、意識に至る視覚経路とは別の神経系を介して神経情報処理が進んでいることを意味していると考えられる。「何かが見えた」と主観的な視覚が存在するのに対し、身体的には外界からの刺激を受け止めているのに関わらず、意識(主観)に上がらない水準の視覚があることを意味している。

岡山県立大学 障害・行動科ラボホームページより引用

監督:ルーシー・ウォーカー
プロデューサー:シビル・ロブソン・オアー
製作総指揮:スティーヴン・ハフト
撮影監督:ペトル・シックハート
山岳映像:キースパートリッジ
音楽:ニティン・サウニー
配給:ファントム・フィルム

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TOKKO -特攻- ・2007年7月21日公開・

悲劇か、狂言的行動か

 太平洋戦争の末期、日本軍は爆弾を搭載した軍用機を搭乗員ごと敵艦に体当たりさせる特攻作戦を繰り出し、何千もの命が散らされていった。戦後、日本ではこうした特攻隊員たちの自己犠牲の精神は、戦争がもたらした大いなる悲劇の一つとして、哀悼の意がささげられている。しかし海外では、これを“KAMIKAZE”なる狂言的な行動の象徴と捉えられることが多く、特に9.11ニューヨーク同時多発テロ事件以降は、自爆テロと特攻隊を結びつけて語られることも増えてきている。

ふたつの国の目をもつフィルムメーカーが見据えた“TOKKO”

 映画『TOKKO 特攻』は、日系二世アメリカ人監督リサ・モリモトの視点から、日本の特攻隊員たちの忘れられない真実に迫る長編ドキュメンタリー映画である。彼女は自分の亡き叔父が戦時中に特攻隊員として訓練を受け、戦後はそれを誰にも語らなかったことを知って衝撃を受け、彼の足跡を追うべく日本を訪れた。海外では訓練を受けた特攻隊員の中に何百人も生存者がいることはほとんど知られていない。なぜ彼らは特攻を志願したのか。自らの命を捨てる行為に恐れはなかったのか。そして叔父はなぜそのことを自分だけの胸の内に秘めて、この世を去ったのか? 彼女は親族や、特攻隊員の生存者たちにカメラを向け、彼かの驚くべき体験談に耳を傾けていく。
 さらにプロデュースと構成を手がけたのは日本映画の英語字幕の第一人者といて知られるリンダ・ホーグランド。日本人のルーツを持つアメリカ人であるリサ、そして日本で生まれ育ったアメリカ人であるリンダ。日本とアメリカ、かつて敵対していた双方の国と大きな繋がりを持つ二人の作り手たちが、それぞれの国に今もなお残る「カミカゼ」伝説に光を当てていく。

特攻とは何かを探るためのユニークなアプローチ

 アメリカ側の取材では、特攻によって沈没した米駆遂艦の乗組員の生存者たち、すなわち特攻隊と直接“出会った”人々に出会うことができた。彼らにとっても忘れ得ない記憶がカラーで残されていた特攻機激突の瞬間を記録したフィルムとともに生々しく語られている。さらにはグラフィックアニメーションによるさまざまな映像的仕組みを交えながら、特攻とは一体なんだったのかが浮き彫りにされていく。
 完成した本作は、カナダのトロントで行われた北米最大のドキュメンタリー映画祭でプレミア上映され、世界中の観客たちの深い衝撃と反響を呼び、急遽日本公開が決定した。

世界、そして日本の危機に向けてのメッセージ

 戦後六十年を過ぎ、当時の証言者たちも高齢となって、次第にその記憶が人々から薄れてゆくとともに、世界中が次なる戦争の危機に常に見舞われている現在、日本でも平和憲法の改正が唱えられている。こうした動きはかつて日本が軍事国家の道を進んでいった経緯と似てはいないだろうか。
 それまで特攻をテロリストと同時の自滅的な狂人“KAMIKAZE”と重ねるアメリカの風潮を身をもって感じてきた監督とプロデューサーが対峙する特攻の真実は、日米両国の視点から第二次世界大戦の歴史を再考するための、戦後しか知らない世代が未来を生きていくための、貴重な手がかりを伝えている。

監督・プロデューサー:リサ・モリモト
プロデューサー:リンダ・ホーグランド
エグゼクティブ・プローデューさー:寺尾のぞみ ジョシュア・レビン
アソシエート・プロデューサー:服部史子
撮影:フランシスコ・アリワラス
編集:マヤ・スターク
美術:ジョー・ウー
アニメーション:ジェフ・カストロ
音楽:エクストリーム・ミュージック
作曲家:松岡碧郎
配給:シネカノン

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県警強行殺人班 鬼哭の戦場 ・2007年7月21日公開・

Filed under: 2007年07月21日公開作品, 邦画 — kuro @ 4:47 pm

戦後の広島を舞台に、想像を絶する苦難の中で、必死に生きる人々を描いた愛と感動の人間ドラマ!

1945年 広島
  戦後の混乱覚めやらぬ中、幾多の組がシノギを削る激戦区――。

  誰もが腹を空かせ飢えをしのごうと、バイタリティに溢れて必死に生きていた。

  満州からの復員兵・梶原大介(渡辺 大)は、母と妹の遺骨を抱き、故郷・広島へと辿り着く。
闇市では、利権を持つ村山組を無視し、ショバ代を無理矢理奪おうとする振興の青狼会と岡野組のチンピラたちが暴れていた。
彼らにケンカを仕掛けた大介は、張り込んでいた警察の手引きで広島中央署に拘留される。
そこで大介は、型破りな警察官・迫田(松方弘樹)と謎の女・かすみ(宮本真希)に出会うのだった――。

監督:宮坂武志
制作:山田朋子
企画:高田宏治 松方弘樹
原作:大下英治「暴走刑事VS広島やくざ」
制作監修:高田宏治
プロデューサー:飯島茂
撮影:佐藤和人
照明:野田友行
録音:坂野裕
美術:橋本千春
衣装:宮田弘子
メイク:岩井裕一
ナレーション:菅原文太
出演:渡辺大 左とん平 宮本真希 中丸シオン 松方弘樹 志賀勝 堀田眞三 風間貢 曽根晴美 矢野明 ほか

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馬頭琴夜想曲 ・2007年7月21日公開・

Filed under: 2007年07月21日公開作品, 邦画 — kuro @ 4:43 pm

無限光年の調べ
雪の降るある夜、馬頭琴と共に教会に捨てられた赤子

 その馬頭琴に見覚えのある修道院長は、赤子を世羽(ヨハネ)と名づけ、教会で育てることにする。
修道院長は、1945年の長崎の原爆で間一髪難を逃れた経験を持つ。彼女が失った多くの人々の中に馬頭琴奏者のナランさんがいた。
彼は被爆し亡くなったが、馬頭琴だけは焼けずに残り、一時期彼女が預かった後に、息子が引き取りにやって来た。
そうして月日は流れ、再び現れた馬頭琴。
 やがて赤子は少年となり、宇宙に思いを馳せるようになる。生まれつき足の悪かった世羽は、ある晩、高熱にうなされる。
爪弾かれた馬頭琴の音色と共に、夢の扉が開かれた。

天地のまるさは輪廻のまるさ。迷いの世界をザロメが繋ぐ
妖艶な賓(まれびと)ザロメ。

彼女が奏でる馬頭琴が、世羽を時空を超えた世界に誘う。
モンゴルの伝統的な楽器である馬頭琴の独特の音色は、胡弓に比べ力強く、草原のチェロとも形容され、モンゴロイドの血筋を受け継ぐ日本人の琴線に触れる。人間の歴史は戦争の歴史。まるで、断ち切れない人間の業のように思える。
しかし、戦いに流れた血を洗い流してきた馬頭琴の調べは、ついに、民族・宗教を越えて愛の奇跡を呼び起こす。

監督:木村威夫
プロデューサー・音楽:川端潤
撮影監督:白尾一博
美術監督:林隆
編 集:白尾一博
照 明:宮下 昇
キャメラオペレーター:山崎 大輔 
録 音:久保田 雅大
サウンドエンジニア:安宅秀紀
プロデューサー:川端 潤
出演:原田光 千秋みつる 万琳はるえ 天羽祐香 バヤラト 木村紗矢香
特別出演:鈴木清順 山口さよこ

公式サイト

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