ペネロピ ・2008年3月1日公開・
社交界での注目を浴びる裕福な名家、ウィルハーン家の一人娘として生まれたペネロピ。ウィルハーン家には古くから言い伝えがあった。5代前のラルフ・ウィルハーンは使用人のクララに手を出し、妊娠させてしまったが、彼女を捨てて、名家の娘と結婚。悲しみのあまり、クララが崖から身を投げた夜、クララの母親が魔女となって屋敷に姿を現した。一家に復讐するため、「次に生まれる娘は豚の鼻と耳になれ」と呪いをかけに来たのだ。「この呪いを解く方法はただひとつ。お前たちの“仲間”が、娘に永遠の愛を誓うこと」。幸運にも5代にわたって、ウィルハーン家に生まれたのは男の子ばかりだったが、その後、初めて生まれた娘が、ペネロピだったのだ。
豚の鼻と耳をつけたペネロピの誕生で、誰よりも苦しんだのは母ジェシカだった。娘をマスコミと大衆の目から守るため、ジェシカはペネロピを死んだことにして、ウソの葬式をおこない、火葬した。大衆は悲劇の子供の死を悼み、ペネロピは無事に世間の目から隠された。以来、ペネロピはいつも屋敷の中だけで過ごすことになった。呪いを解く男性にふさわしい女性になるようにと、ペネロピはジェシカから完璧な花嫁修業を受けて育つ。ペネロピが18歳の誕生日を迎えると、ウィルハーン家の“仲間”、つまり名家の人間がありのままのを愛せば呪いは解けるはず、と、何人もの花婿候補とお見合いを続けさせられるペネロピだったが、彼女の顔をひと目見た求婚者たちは、恐怖に叫んで、逃げ出すのがお決まりのパターンだった。そして彼らは例外なく、帰る前に屋敷に連れ戻され、口止めの契約を結ばされた。
そんなお見合いを7年も繰り返していたある日、ジェシカたちはうかつにも求婚者の一人、ヴァルダーマン家の息子エドワードを取り逃がしてしまう。彼は警察に駆け込み、「豚人間を見た!」と訴えるが、逆に“ヴァルダ-マン家の息子の妄想癖!”という記事が新聞に大きく掲載されてしまう。エドワードは名誉挽回のため、昔からペネロピのスクープを追っていた記者rレモンと組んで、証拠となるペネロピの写真を何とか手に入れようとする。「誰かを雇って、スパイとしてお見合いに送り込もう!」とひらめいたレモンの目にとまったのが、名家の生まれだが、今は落ちぶれたギャンブラーに成り下がってしまった青年マックス。ポーカーにはまっているマックスは、5000ドルに報酬につられて、レモンたちの仕事を引き受ける。
隠しカメラが仕込まれたジャケットを着せられて、屋敷に向かい、ペネロピとマジックミラー越しの不思議なお見合いをするマックス。自然体の彼に、今までの求婚者たちの誰とも違うものを感じたペネロピ。マックスもまた、ペネロピと過ごす時間、彼女との会話に心惹かれていく自分を感じていた。3回目にあった日、ついにペネロピはマックスの前に姿を現す。一瞬驚きながらも、マックスがペネロピの顔に優しく触れようとした瞬間、カシャッ! とカメラのシャッター音が鳴った。ジャケットの隠しカメラが作動してしまったのだ。レモンたちのところに戻ったマックスは「彼女は化け物じゃない!」とカメラを渡す前に、地面にたたきつけて、粉々に壊してしまう。スパイだとばれてしまったマックスは、もう一度、ペネロピに会いに行き、真実を告白しようとするが、それをさえぎってペネロピは必死の思い出プロポーズする。「もし呪いが解けなかったら?」と尋ねるマックス。「そのときは死ぬわ。ぜったい約束する。私と結婚して」。苦しそうな表情をしたマックスの返事は「できない」だった……。
1000回分の失恋に襲われたペネロピを励まそうと、母ジェシカの花婿探しにますます拍車がかかる。この悪夢のお見合いが永遠に続くのかと思われたとき、ペネロピは決意した。家族から自由になり、自分の人生を思い通りに生きてみよう! ある晩、マフラーを巻いて鼻を隠したペネロピは、ついに一人で屋敷を飛び出した。初めて経験する外の世界で、ペネロピを待っていたものは――。
監督:マーク・パランスキー
製作:リース・ウィザースプーン/スコット・スタインドーフ/ジェニファー・シンプソン
脚本:レスリー・ケイヴニー
出演:クリスティーナ・リッチ/ジェームズ・マカヴォイ/リース・ウィザースプーン