あなたは本当のSMを知っているか?
19世紀、嗜虐嗜好であるフランスの小説家、マルキ・ド・サド(「悪徳の栄え」)と、被虐嗜好を持つオーストラリアの小説家、ザッヘル・マゾッホ(「毛皮を着たヴィーナス」)の頭文字を取り、 “SM”という言葉が生まれた。
当時SMといえば、非日常的隠微な欲望を意味した。SM嗜好のある人間は弾圧され、時には処刑される場合もあった。日本にその文化が息づいたのは、明治から大正、昭和にかけて。画家である伊藤晴雨が、縄で女性を拘束し、時には柱から吊した姿を見ながら書いた“責め絵”の存在。そして数々の小説――。その後、昭和時代に、被虐と嗜虐の、変態行為の愉しみを満足させる雑誌「奇譚クラブ」や「風俗奇談」「裏窓」が発売され、SMの世界は形を変えながらも徐々に広がっていく。ピンク映画、ロマンポルノ、裏ビデオ、アダルトビデオ、官能劇画、漫画、小説、イラスト――。密かな趣味を、しかし確実に満足させてきた文化、それがSMだ。
しかし現代の日本では、SMは変態行為としてのプレイから精神論へと変化し、一般的に使用されるまでに至り、身近な言葉として存在している。しかし、あなたは本当にS&Mを理解しているのであろうか。SMがただの嗜虐と被虐という二極化したものではないのだ。ここに、SMの本当の答えが、提示されている。
アブノーマルで、純粋な、愛のかたち
静寂でぴんと張り詰めた空気の中に響き渡るのは、縄のきしむ音と、息づかい、徐々に漏れ聞こえるモデルの声……。モデルたちの声に反応して、縛師は縛り方を変え、モデルの反応を伺う。モデルは縛師の縄に呼応するように、艶やかな表情へと変化していく。
“エクスタシーとは死に向かうこと”。縛られているモデルは、快楽のためならば殺されてもいいとまで考えてしまう。それは、“死”に向かうからこそ知る“生”を感じるからだ。モデルが考える一番快楽を得られる方法を、縛師は見つめ続け、誘うのだ。モデルたちの苦悩の顔から時折見せる、艶やかで官能的な表情。縄が解かれたときの寂しさ。「縛られることで、自分を解放できる」「縛りとは、癒しなのかもしれない」彼女たちはすべてを縛師にゆだねるからこそ、最高の快楽を得ることが出来るのだ。縛師は今日も、優しく抱きしめるように、縄を縛り続ける。
「S&Mの真実を、真正面から捉えたい」
男女間の関係性を描き続けてきた廣木隆一、初のドキュメンタリー!!
緊縛という、日本独特の文化に焦点を当てたのは、『M』『ヴァイヴレータ』など、女性の心理を鋭く描いてきた廣木隆一。廣木監督は、初のドキュメンタリーとなる本作で、今もなお第一線で活躍する、濡木痴夢男、雪村春樹、有末剛という三人の縛師と、彼らが厳選したモデルの間で行われている“対話”を真正面から誠実に見つめ続けた。そして、ついに、縛っていくにつれ、S=サディズムとM=マゾヒズムという従来の意味が見事に転倒する様を、フィルムに捉えることが成功した。第36回ロッテルダム映画祭にてワールドプレミア上映後、多数の国際映画祭にて上映、衝撃と賞賛を受けた本作がいよいよ公開される。
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監督・構成・企画:原作:廣木隆一
企画:成田尚哉
出演:濡木痴夢夫/雪村春樹/有末剛/早乙女宏美/すみれ/卯月妙子
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みどころ
有吉佐和子の手になる本作は、昭和47年名古屋中日劇場の文学座公演で、杉村春子のお園ほかの配役で初演されました。昭和63年には杉村春子の当たり役であったお園役を坂東玉三郎が受け継ぎ、以後、繰り返し上演されて来た名作舞台です。 そして、平成19年12月歌舞伎座公演では、ついに歌舞伎として初上演され、玉三郎渾身の演技(九度目の芸者・お園)、豪華キャスト競演で大評判となりました。
あらすじ
時は幕末、開港まもない横浜の遊郭「岩亀楼(がんきろう)」で、ひとりの遊女が自ら命を絶ちます。おりから吹き荒れる尊王攘夷の嵐の中、「攘夷女郎」の伝説にいやおうな一役買っていくお園 …。
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原作:有吉佐和子
演出:戌井一郎
出演:坂東玉三郎/中村獅童/中村七之助/中村福助/坂東彌十郎 /河原崎権十郎/市川海老蔵/市川右近/片岡市蔵/片岡猿弥
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コーヒーは世界で最も日常的な飲物。全世界での1日あたりの消費量は約20億杯にもなる。大手企業がコーヒー市場を支配し、石油に次ぐ取引規模を誇る国際商品にしている。私たちは「おいしいコーヒー」にお金を払い続けている。しかし、コーヒー農家に支払われる代価は低く、多くの農家が困窮し、農園を手放さなくてはならないという現実。 一体なぜ?
このパラドックスが最もよく現われているのが、コーヒーの原産国エチオピアだ。
その原因は、国際コーヒー協定の破綻による価格の大幅な落ち込み、貿易の不公正なシステム。
農民たちは教育を受けることも、食べることもままならず、貧困にあえいでいる。
エチオピアでは毎年700万人が緊急食糧援助を受けており、緊急支援に依存せざるを得ない状況にある。しかし、アフリカの輸出シェアが1パーセント増えれば年700億ドルを創出できる。この金額はアフリカ全体が現在受け取っている援助額の5倍に相当する。必要なのは援助ではなく、自立を支援するためのプログラムなのだ。
エチオピアの74000人以上のコーヒー農家を束ねるオロミア州コーヒー農協連合会の代表、タデッセ・メスケラは、農民たちが国際市場で高品質で取り引きされるコーヒー豆の収穫のために奮闘するかたわら、公正な取引(フェアトレード)を求めて世界中を飛び回る。
コーヒー産業の実態を暴きながら、貧困に苦しむコーヒー農家の人々を救おうとするタデッセの戦い。生産者、企業、消費者。コーヒーが飲まれるまでの道のりに、深いドラマがある。1杯のコーヒーを通して、地球の裏側の人々の生活と世界の現実を、あなたは深く知ることになるだろう。
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監督:マーク・フランシス/ニック・フランシス
出演:タデッセ・メスケラ/ほか
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OLの泉(井上和香)は、恋人ヒロミ(西川貴教)と同棲している。
ヒロミは病気を理由に仕事もせず、ヒモ生活。
ある日、泉は会社をリストラされる…。
ヒロミにそれを言いだせないまま、新しい仕事を探そうと躍起になるがうまくいかない。
そんな苦労も知らず、「高級メロンが食べたい」と言うヒロミのために、泉はメロンを手に入れようと奔走する。
ヒロミは病気が治っても仮病を使い、働こうとしない。
そして泉は過労の末、ヒロミの病が移って倒れてしまう…。
健気な泉と奔放なヒロミの切なく甘いラブストーリー。
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監督・脚本:田中誠
撮影:鈴木一博
録音:西岡正巳
美術:畠山和久
助監督:ジョン・ヒジリ
製作担当:高田聡
プロデューサー:松岡周作/大橋考史/上野境介
出演:井上和香/西川貴教/小嶺麗奈/鳥肌実 /SCANDAL
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ある日、彼女が突然僕の前に現れて、エキサイティングな冒険が始まった―。
誰も誕生日を祝ってくれるような人などいない、寂しい生活を送る大学生ジロー。20歳の誕生日、彼は自分の誕生日プレゼントを買うために訪れたデパートで、突然、火で焦げたようなボロボロのボディースーツ姿のキュートな“彼女”と遭遇する。“彼女”は、ワンピースにさっと着替えて、お金を払わずにデパートから出ていってしまう。その後、ジローが食事をしていたレストランにも出現。「私も今日、誕生日なの」。“彼女”の勢いに押されて、ジローは突然現れたその女の子と誕生日を一緒に過ごすことになる。
大胆で予測不可能な言動を繰り返す“彼女”に振り回されながらも、食い逃げをして警察に追われるスリリングな逃亡劇や、意外なほど力強い“彼女”のパンチをくらったりと、今までの人生で経験したことがないようなエキサイティングな夜を過ごす。メチャクチャなペースに戸惑いながらも、“彼女”に急速に引かれていくが、一日の終わり、“彼女”はジローに意味深な言葉を投げかけて突然いなくなってしまう。ジローにとって、この日の数時間はいままでの人生の中で最も輝いていて、忘れられない瞬間となった。
21歳の誕生日、僕は再び彼女に出会った。似ているけれどもどこか違う、“完璧な彼女”に―。
その1年後――去年の誕生日と同じように、ひとりで過ごすジローの前に、再び“彼女”が現れた! しかし、姿は似ているけれど、去年とはどこか雰囲気が違っていた。“彼女”に対して微妙な違和感を抱いたとき――ジローたちが食事をしているレストランで男が銃を乱射する事件が起こる。ジローが男に撃たれそうになった瞬間、“彼女”がジローを見事救出した。その桁外れの強さに驚くジロー。そんな時、さらに衝撃の事実が告げられる。なんと“彼女”の正体、未来の自分が現在の自分を守るために送り込んだサイボーグだったのだ!
1年前のあの日、運命の出会いを果たした女の子のことを忘れられなかった未来のジローが、自分の不運続きだった人生を変えるために、彼女にそっくりのサイボーグを作り、現代の自分のもとに送り込んだのだ。しかもジローの努力しだいで、感情を持つことができるようにプログラミングされているという。突然の展開に戸惑いながらも、ジローは“彼女”との不思議な共同生活を始めることになった。
そして始まった、僕たちの不思議な共同生活。“彼女”は、僕の運命から守るためにやってきた―。
“彼女”は大学やバイト先にもついて来て、2人はいつも一緒。サイボーグとして持っているパワーをフルに発揮し、ジローを“過去への時間旅行”に連れ出したり、日々の小さな危機から救っていく。そんな楽しい日々を一緒に過ごすうち、ジローは“彼女”に恋をし始めていた。しかし、相手は人間の心を持たないサイボーグ。ジローはどんなに“彼女”を想っても、その恋心は報われないと落ち込む。一方、“彼女”もジローの優しさは感じながらも、彼の気持ちを理解できない自分に戸惑いを感じていた。
届かない思い。すれ違う僕たち。交差する運命の中で、僕は信じられないような奇跡と出会った―。
ジローは“彼女”に嫉妬させようと、ほかの女の子とデートをするが、“彼女”は嫉妬という感情ができない。ジローは、気持ちがどうしても伝わらない絶望感から“彼女”に辛くあたり、家から追い出してしまう。姿を消してしまった“彼女”の面影に心を痛めるジロー。そんなある日、家が大きく揺れ、崩壊し始める――未曾有の大地震が突然襲ってきたのだ。崩れゆく街、ジローの体も地面に落ちてゆくとき、“彼女”がジローの前に姿を現すが……。運命を変える出会いを果たしたジローと“彼女”が、目の前に立ちはだかる障害……ジローを死へ導こうとする“運命”を、そして人間とサイボーグという関係を乗り越えたとき、2人の愛は時を超えてつながり始める――。
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監督:クァク・ジェヨン
プロデューサー:山本又一朗/ジー・ヨンジュン
撮影:林淳一郎
照明:金沢正夫
録音:小原善哉
美術:丸尾知行
音楽:大坪直樹
出演:綾瀬はるか/小出恵介/桐谷健太/田口浩正/遠藤憲一/小日向文世/竹中直人/吉行和子
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自然の草木だけを使い、人類が太古から暮らしてきた住まい、茅葺き民家。茅(カヤ)とは、ススキ、チガヤ、イネ、ムギなどイネ科植物、草屋根材料の総称を言う。
広島県東広島市の西中国茅葺き保存研究会・上田進さんが、広島県の山間地から瀬戸内海まで幅広い領域の茅葺き民家を案内してくれる。夏は涼しく冬は暖かい、どこか郷愁すら感じさせる茅葺き民家。かつては都市周辺ですら軒をつらね、各集落には、茅葺き職人が多数いて、村人共同で屋根を守ってきた。
また、広島では明治時代後期から昭和30年代までに、茅葺き職人が、関西、山口県、北九州などに大量に出稼ぎにいき「芸州屋根屋」という名を広め隆盛を極めたいわれている。
しかし近年、茅葺き民家は、急激に消滅の途をたどり、現在、県内には、人が実際に暮らす茅葺き民家はわずか二百棟、茅葺き職人は数人。農山漁村の人口激減と高齢化、宅地造成化、ダム開発による集団離村…。非情なまでの時代の流れによって、いまや風前の灯火となった。
映画では東広島市志和堀唯一の茅葺き職人・石井元春さんが行う茅刈り、茅ヘギ、茅葺き、ハサミ入れなど屋根葺き替え作業の全工程を主軸に、その他県内各地の職人や生活者の証言を綴り「芸州屋根葺き技術」の全体像をさぐり、京都や北九州など芸州屋根屋の出稼ぎの痕跡も広範囲に訪ねその実像に迫っていく。そこに浮かび上がってくる農村で育まれた人の営みの広大なひろがり。
忘れられてゆく茅葺き民家、その未来への願いとは!
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撮影・構成・語り:青原さとし
撮影:斉藤博文/加藤浩明/川上昌平/永金春充
照明:ウィット
制作:細川尚史
プロデューサー:明比竜次
朗読:高尾六平
出演:奥田鹿栄/沖田忠志/吉政頼人/藤原信雄/平元行信/ほか
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練馬少年鑑別所出身の浩二と達也は、振り込め詐欺をして稼いでいた。
ある日、事務所が警察のガサ入れにあってしまう。利用できなくなった者に容赦のない元締の児山に二人は保険金をかけられ、命を狙われことになった。
仲間の充と共に達也の故郷である長崎へと逃走したが、頼った友人の明夫の恋人・真理が地元のヤクザの金を奪ったことで、長崎でもトラブルに巻き込まれてしまう。
更に、児山の命を受けた殺し屋が浩二と達也を追って長崎に現れた。浩二たちは児山の殺し屋と地元のヤクザを相手に、戦うハメになっていく。
監督:柏原寛司
脚本:野坂直代/いさみたかお
出演:正木蒼二/田中優樹/森川涼/高橋将仁/清水美那/中西良太/掛田誠/上原敏郎/鴻明/河村仙兵衛/タンゲ/石田慶/和/片桐竜次
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中国・少林拳武術学校――三千日の修業を終えた少女が
今まさにこの地を旅立とうとしていた。
「日本で少林拳を広めたい」という願いを持つ
この少女のことを老師たちを心配していた。
それはこの少女の体には未知数の力を持つ気が潜んでいたから。
それが闇の力に落ちることを恐れていたのだ…。
彼女の名は、桜沢凛(柴咲コウ)。
日本へと戻ってきた凛は、少林拳を世に広めるという自分の夢のために
祖父が開いた懐かしの少林拳練功道場へと向かう。
が、道場はすでに廃虚と化し、門下生も道場の閉鎖と共に散り散りに。
道場がなぜ閉められることになったのか知りたい凛は兄弟子のところを訪ね歩き、
自分の先生である岩井拳児(江口洋介)が町外れで中華食堂を営んでいることを知る。
中華食堂を訪れた凛は、中華食堂の店長として料理を作る岩井の変わり果てた姿にショックを受けながらも、
道場に何があったのかを問い詰める。しかし岩井は「少林拳はもうやめた」と突き放すばかりで理由を答えてはくれない。凛は「私の居場所は道場です!」と店を飛び出していく。
その翌朝、朽ち果てた道場でひとり眠っていた凛をひとりの女のコが訪ねてくる。
岩井の中華食堂で働いていた劉珉珉(キティ・チャン)だ。彼女は凛が店に入ってきた時に彼女を止めようとした店員のティン(ティン・カイマン)とラム(ラム・チーチョン)を軽くさばき、飛んできたチャーハンをラクロスのクロスでキャッチした腕前を見て、彼女をラクロスへと誘おうと考えていた。珉珉が少林拳を習うことを交換条件にラクロスをやることになった凛は、珉珉に連れられ、彼女が通う国際星館大学へ。
そこで女子ラクロス部のメンバーに紹介された凛は、すかさず「私、ラクロスやります!
そのかわり、みんなで少林拳もやろう!」とアピール。
その空気読めない感じにメンバーはあきれるが、試し打ちしたボールを空高く飛ばした凛のパワーに圧倒されてしまう。そのボールを拾ってきた教務課職員・田村龍司(岡村隆史)の機転で部員として無事申請される。
そんな凛の能力を肌で感じ取っていたのが国際星館大学の学長・大場雄一郎(仲村トオル)。
常に最強であることを願い、強い者を追い求め、闘い続けてきた彼は凛に秘められた恐ろしいほどの気の力を感じ、次第に彼女と闘いたいと願うようになっていく…。
製作:亀山千広
エグゼクティブプロデューサー:チャウ・シンチー
監督:本広克行
脚本:十川誠志/十川梨香
製作:フジテレビジョン/ギャガ・コミュニケーションズ/S・D・P ROBOT/クロックワークス
配給:東宝
出演:柴崎コウ/仲村トオル/キティ・チャン/ティン・カイマン/ラム・チーチョン/岡村隆史/江口洋介
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心の奥にしまっていた思いを静かに語り始めた……
とある地方に、幸せに暮らす4人の家族がいる。写真館を営む父・深沢雄仁とリトミック教室で働く母・慶子。
ちょっとシャイで心優しい小学4年生の長男・英治。
元気いっぱいの幼稚園児の長女・絵里奈、いらずら好きなゴールデン・レトリーバーの金之助もそこに加わる。
彼らが住むのは、雄仁が建てたアメリカン・ハウス。
美しい田園風景にとけこみ、木のぬくもりを感じる家の中には、父が撮った家族の写真が飾られ、庭には子供たちの秘密基地であるツリーハウスがあり、兄妹はここで元気よく遊んでいる。
絵里奈は、男の子顔負けのお転婆ぶり。
英治はそんな妹をハラハラしながら見守る、優しい兄だ。
慶子のお腹の中には新しい生命が宿っていて、家族みんなが赤ちゃんの誕生を心待ちにしている。毎日が楽しく、笑い声の絶えなかった深沢家に突然思いもよらない不幸が襲い掛かった。2人で買い物に出かけた兄妹が交通事故に遭い、英治は生死の境をさまよい一命は取り留めたものの、絵里奈の小さな命は無残にも散ってしまった。
子供たちだけで外出させてしまった自分を責める雄仁。
事故以来、泣き続けている慶子。病室で暗く沈んだ両親に英治は心を痛める。やがて退院の日が訪れ、久しぶりに帰った家の様子は一変していた。悲観に暮れる両親を何とか励まそうと、英治は無理に明るくふるまうが、家族の間には重苦しい空気が流れるばかり。笑顔の消えた家の中で、英治自身も深い喪失感を味わう。
健気な英治の姿を見続けていた慶子も、少しずつ前を向き始める。リトミック教室でも明るい表情を見せるようになり、生まれてくる子のために絵里奈の部屋を片づけ始める彼女を英治も手伝う。思い出のつまった品々を懐かしく眺める母と息子の目にはもう涙はなく、たとえそこに姿は見えなくても、絵里奈と一緒に新しく家族を迎える気持ちになっていた。
しかし、雄仁にはそんな2人の行動を受け入れることができず、慶子と激しい口論になり、慶子は家を飛び出す。
翌日、雄仁は英治の担任教師から、英治が学校を欠席していると連絡を受ける。雄仁は、行方のわからなくなった英治を探すため、夕闇の迫る山へと向かうが……。
監督:富樫森
製作:古澤寿斗/木村典代
製作総指揮:北川直樹
プロデューサー:藤田義則
脚本:山田耕大
主題歌:「いつか離れる日が着ても」平井堅
出演:竹野内豊/水野美紀/広田亮平/吉田里琴/小池栄子/品川祐/中島朋子/小日向文世
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石油――それは、欲望という名の《黒き血》…。
アメリカン・ドリームの闇をえぐる、鮮烈な大河ドラマ。
21世紀の《今》を代表する映画監督ポール・トーマス・アンダーソン―― その最新作が生まれた瞬間に『市民ケーン』『ジャイアンツ』と並ぶ《古典的な大作》として大絶賛を浴び、各映画賞を次々と制覇している。
この奇跡の大河ドラマは、20世紀初頭のカリフォルニアを舞台に、しがない鉱山労働者(ダニエル・デイ=ルイス)が石油採掘によって富と権力を手に入れていく姿を描き出す。だが、これは正統なアメリカン・ドリームの物語ではない。むしろアメリカン・ドリームを衝き動かしてきた闇の力――《欲望》を、冷徹なまでの誠実さで赤裸々に描ききった魂の叙事詩である。
大地から噴出す石油は、まるで欲望というなの血のように主人公の魂を毒していく。彼の危険なまでの自立精神は、強欲、誘惑、腐敗、欺瞞といったあらゆる悪徳を糧にして、人との共存が不可能なモンスターと化していく。血塗られた破滅の予感を、密かに漂わせながら…。
「彼抜きではこの映画は成立しない」というアンダーソン監督の念願が叶い、アカデミー俳優ダニエル・デイ=ルイスが主演を快諾。ダークなユーモアと戦慄の狂気を揺れ動く渾身の演技は、映画界にセンセーションを巻き起こしている。まら、革新的音楽グループ、レディオヘッドのギタリストであるジョニ―・グリーンウッドが音楽を手がけ、意外性に満ちたアプローチで作品全編を支配する不吉な予感を増殖させている
監督:ポール・トーマス。アンダーソン
製作総指揮:スコット・ルーディン
音楽:ジョニ―・グリーンウッド
出演:ダニエル・デイ=ルイス/ボール・ダノ/ディロン・フレイジャー/キアラン・ハインズ/ケヴィン・J・オコナー
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シカゴのホームセンターで働くスタンレー。家族は、12歳とは思えない程しっかりしている長女・ハイディと、8歳の次女・ドーン、そして陸軍の軍曹で現在イラクに単身赴任中の妻・グレイズ。父がいない時にこっそり戦争のニュースを見るハイディと、毎日母親と同じ時間に互いのことを想うという約束を守るドーン。スタンレーは母親を恋しがる子供たちとなかなかうまく接することができず、ぎこちなく食卓を囲む日々を重ねている。
ある日、グレイスが亡くなったという報せがスタンレーの元に届く。突然の訃報に途方に暮れるスタンレー。幼い娘たちにどう伝えたらよいかわからないまま2人を外食に連れ出すが、真実を告げることができず、衝動的にドーンが以前から行きたがっていたフロリダにある遊園地まで車で行くことにする。
父親の突然の行動を訝しがるハイディと、無邪気に喜びはしゃぎまわるドーン。そして、夜中にこっそり自宅に電話し、妻の声で録音されている留守番電話の応答メッセージを聞くスタンレー。畑でロードレースごっこをし、ホテルのプールで遊び、ショッピングを楽しみながら、フロリダまでの距離と時間を過ごすことで、3人は徐々に絆を深めていく…
遊園地で至福の時を過ごした後、覚悟を決めたスタンレーは浜辺で娘たちと向き合った。
監督・脚本: ジェームス・C・ストラウス
音楽:クリント・イーストウッド
出演:ジョン・キューザック/シェラン・オキーフ/グレイシー・ベドナルジク/アレッサンドロ・ニヴォラ
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■ 〈2分先〉の未来が見える男
クリス・ジョンソン(ニコラス・ケイジ)には、〈2分先〉の将来が見える。しかし、それはあくまで自分に直接関係のあることだけ。他人や、世界全体の未来を読むことはできない。
恵みとも呪いとも取れるその稀な才能を、彼は秘密として隠しながら生きることを余儀なくされている。そんなクリスにもってこいの職業が、ラスベガスのマジシャンだった。二流のショーは満場になることもないが、余分な金が必要ならば仕事の帰りにブラックジャックをやって稼げばいい。毎回、あまりにも都合良く勝ちすぎる彼に、カジノのセキュリティは怪しいと疑問を抱き始めているが、クリスはそれを知らない。
そんな彼の頭に、時々よぎる美しい女性(ジェシカ・ビール)の姿があった。あるダイナーに現れるその女性を、クリスは知らない。どうやって彼女と知り合いになればいいのかもわからない。しかし彼は、どうしても彼女に出会いたくて、満たされるかどうかわからない希望を抱きつつ、そのダイナーに通い詰め、昼間にマティーニを飲みながら彼女が現れるのを待っている。
ある夜、いつものようにギャンブルでひと稼ぎし、カジノの換金所で現金を受け取っていたクリスに、突然〈2分先〉の映像が見えた。今、換金所に歩み寄って来ようとしている男は銃で換金係を脅し、現金を奪って逃げて行こうとしているのだ。反射的に、暴力をもってその男を阻止するクリス。だが、ほかの人の目には、その「犯罪」はまだ起こっておらず、悪いのは一方的に男を攻撃したクリスということになる。モニターで事件を目撃したセキュリティはただちにクリスを捕まえるべくカジノフロアに向かう。
■ FBIの依頼
なんとか逃げ帰り、ひと安心していたクリスの家に、思わぬ訪問者が現れた。見るからにタフな女性、カリー・フェリス(ジュリアン・ムーア)は、FBI捜査官だが、さきほどクリスが犯した暴力沙汰で彼を追ってきたわけではない。核兵器を持つテロリストが、ロサンゼルスを爆破しようと企てていることをかぎつけたFBIは、その陰謀を阻止するべく、クリスの協力を得ようとしているのだ。しかし、テロ事件など他人事と考えるクリスには、いかに彼女に説得されても、そんな面倒なことに関わるつもりは毛頭ない。
折しも例のダイナーで、ついに夢の女性に出会い、知り合うことに成功するクリス。女性の名前はリズ、ネイティブアメリカンの子供たちを教える教師だった。クリスのことを変わった男だと感じつつも、不思議な信頼を覚えたリズは、彼と一緒の車でダイナーを去る。クリスを追いかけてカリーがダイナーに到着した時には、ふたりはすでに姿を消していた。
ラスベガスを後にしてまもなく、リズの中にもクリスに対する恋心が芽生える。理想の女性と愛し合う喜びに胸をときめかせるクリス。が、FBIはすぐにふたりの居場所をつきとめた。カリーはこっそりとリズに近づき、クリスが危険な男であると伝え、飲み物の中に薬を入れるように指示をする。意外なことを言われて大きなショックを受けながらも、リズは言われるままにオレンジジュースに薬を混ぜた。しかし、やはりクリスを愛する気持ちを失えないリズは、どたんばでFBIを裏切る。リズを巻き込みたくないクリスは、自分のもつ不思議な才能について告白した上で、いつか絶対にまた会うと約束し、彼女をひとりで逃がす。
■ 核テロリズムVS予知能力
ついに捕まえたクリスに、フェリスはテロリストの行動を読めと強引に迫る。「自分に直接関わりのない未来は読めない」というクリスの声にも、彼女は耳を貸そうとはしない。そんなクリスの頭に、突然、〈2分先〉の映像がよぎった。愛するリズが、テロリストたちの策略に使われたからだ。
もはやクリスにとって、これは他人事ではない。リズの命を救うために、クリスは必死で彼らの居場所を探そうとする。彼の頭に少しずつ浮かび上がるイメージをもとに、カリーが率いるFBIは、詳しい場所を特定しようと懸命に努力。そして彼らはロサンゼルスに向かった。クリスはリズを、そしてアメリカ国民を救うことができるだろうか?
原作:フィリップ・K・ディック
監督:リー・タマホリ
脚本/製作総指揮:ゲイリー・L・ゴールドマン
監督・脚本:キム・テシク
脚本:ジョナサン・ヘンズリー
製作:グラハム・キング/ノーマン・ゴライトリー
製作総指揮:ベンジャミン・ウェイスブレン
撮影監督:デヴィッド・タッターソル
音楽:マーク・アイシャム
美術監督:ウィリアム・サンデル
出演:ニコラス・ケイジ/ジュリアン・ムーア/ジェシカ・ビール/トーマス・クレッチマン/ピーター・フォーク
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すべてを捧げた初恋、短くも美しい恋、支え続ける愛――
ラフマニノフの人生を変えた3人の女たち
その夜、カーネギー・ホールは、熱狂的な感動に包まれていた。
ロシア革命を逃れてアメリカに亡命したラフマニノフの、ニューヨークでの初コンサートが開かれたのだ。
時は1920年代、人々は目の前で繰り広げられる音楽の奇跡に、破格の賛辞を贈り続けた。
この日を皮切りに全米ツアーが始まるが、行く先々での大成功とは裏腹に、ラフマニノフは日に日に憔悴していく。
祖国への望郷の念、そして何よりも新しい曲が生まれない苦しみ――妻のナターシャは、そんな夫を支え続ける。
ある日、ラフマニノフのもとに、贈り主不明のライラックの花束が届く。
故郷に咲き乱れるその花の甘い香りをかいだ瞬間、切なくも情熱的な愛の日々が蘇る。
募る想いを込めて交響曲を捧げた年上のアンナ。革命に燃える瞳に心を奪われたマリアンナ……。
花束は届き続ける。いったい贈り主は誰なのか?
愛の記憶に導かれるように、ラフマニノフの心に新たな旋律が生まれようとしていた……。
監督:パーヴェル・ルンギン
出演:エフゲニー・ツィガノフ/ヴィクトリア・トルストガノヴァ/ヴィクトリア・イサコヴァ/ミリアム・セホン/
公式サイト
女38歳、男39歳。出会ったときは互いに別の相手と結婚していた男と女。それぞれ家族と離れたり、離婚を経ての同棲生活3年が過ぎようとしている。幸せを求める二人の間にも微妙な距離感が芽生え始める。キャリアウーマンとして生きる女には、仕事の面でも悩みを持つし、男のほうには別居する妻と一緒に暮らす幼い子供を思う気持ちがある。二人の周囲の人々とのほのぼのとした心の交流や、家族との絆を描いた大人の物語。主演の二人には渡辺真起子と本作の製作・脚本も手がけた大城英司。彼らを優しく見守る友人に仁科 貴、螢雪次朗、藤田朋子。二人の家族・親戚に中原丈雄、根岸季衣、川上麻衣子、馬渕晴子らが扮し、手作りでアットホームな雰囲気のなか、作られた作品だということが、全編から伝わってくる。夫婦デュオ、ル・クプルのヴォーカリストで現在、アジアでも絶大な人気を誇るEmiが歌うエンディングテーマも長く印象に残る。
監督・編集:矢城潤一
企画・制作・脚本:大城英司
出演:渡辺真起子/仁科貴/螢雪次朗/川上麻衣子
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